ITで多様な人に豊かな生産性をもたらそう

ITで多様な人に豊かな生産性をもたらそう

2021年2月21日

1、2020年初頭から2021年初頭までの世の中のITへの理解度

以前の私のmuragonブログでITについて言及した記事が2つあります。

その中の「ITリテラシー」について言及した記事が、しばらくの間PV数で、私の記事の中では上位にいました。「WEBの世界にあるブログだからこそ、関心がある人が多いのだろか?」と思っていました。

これらの記事を書いたのは2020年4月で、掲載してからそろそろ1年経とうとしています。

書いたときは「ITの利便性がほとんど、慣習や法律が原因で世の中に活かされていない。このままでは個人の生活が破綻し、日本という国家の存在も危うくなる」という私個人の危機感や焦燥感でいっぱいでした。

あれから1年、状況は当時よりは改善されたのではないか、と思います。

私が住んでいる自治体では、地元紙の報道によると「自治体自らITの導入、また都市部の会社からのテレワークの導入し都会から地元への移住を推進する」といった好ましい動きも見られるようになりました。

2、現在のIT化の進捗度

 しかし、それは旗を掲げたという話であり、この旗に向かって皆が歩いてくれるかどうか、というのは別の話です。私の経験上の話(muragonのブログでも結構書きましたが)ですが、実際の今(2021年2月)の世の中では、理想に実態が追いついていないという現実があります。プログラミングなどのIT専門の会社であってもテレワークをあまり導入していない会社もあり、ITが実務に浸透しているとは言い難い状況です。ITの導入は、地方行けば行くほど高齢者の割合が多くなるため難しくなります。

3、まず政府のデジタル化、縦割り打破の方向性はよいと、しっかり認めよう

 菅首相は首相に就任当初、真っ先にデジタル化、縦割り打破を自らの指針として掲げてくれました。首相の考え方の軸はここにあるのですから、世論も首相を攻め立てるのではなく、当初の指針をしっかり評価した上で、軌道修正を促すような、もう少しソフトな論調でもいいのではないかと思います。

 局所だけを切り取った報道から脱却し、そのような報道に烏合しないことが、民間から変わる第一歩です。

 野党の政治家の方々も含め完全否定ではなく、いい政策はいいと認めるべきところは認めた上で、軌道修正という考え方で国会運営をやっていった方が、建設的で柔軟な印象を国民に与えることができ、プラスだと思います。

 例えば国会での野党議員から新型コロナの影響で、政府の支援が届いていない人がいるのではないかとの質問に「最終的に生活保護がある」との答えに対しても、揚げ足をとるような反応ではなく、「縦割り打破を謳う首相ならもう少し違う方法があるのではないか」という提案の仕方もあります。

4、なぜデジタル(IT)化、縦割り打破がよいのか。

 両方ともほぼ同じ意味で、デジタル化≒縦割り打破といっていいと思います。なぜならデジタル化とは、私もクラウドを扱う会社と働いてみて思ったことですが、全体の情報共有の手段が豊富になることだからです。全体を見える化することで、自分の仕事を俯瞰してみることができ、不測の事態でも柔軟に対応することが可能となり、時間と人員の無駄が減ります。部門間を超えて情報共有できるということは、縦割り打破の形の一つと言っても過言ではありません。そうすることで、国全体の、労働者一人あたりの生産性が上がるのです。

5、なぜ、生産性を上げる必要があるのか。

このまま少子高齢化が続いた場合、2060年には約2.6人に1人が65歳以上、約4人に1人が75歳以上の超少子高齢化社会になる、との推測もあり、時間が経てば経つほどITの導入は困難になります。

 少子高齢化を乗り切るためには、日本全体の生産性を今よりも上げなければならず、そのためにはITの活用が不可欠です。ITの活用によって無理、無駄を無くし、少ない生産者人口でも経済が回るようにし、そして生産者が安心して働くことができる環境もまたITの活用によって整えていくのです(私は「労働者」という言葉に違和感を感じるので「生産者」という言葉に言い換えています)。

「ITで生産性を上げ、少子高齢化による少ない生産人口でも、十分機能する経済を創る。」というのが私の目標です。少子高齢化の世の中では、なるべく多くの人に生産活動に参加してもらい、かつITによって多様な人の能力を最大限引き出すことが必要となります。

6、長期的に作業中心ではなく仕事中心にしよう。

 IT(AI)はいわゆるルーチンワーク、パターンが決まったある程度惰性でできてしまう仕事(私はそのような仕事を「作業」と言っています)を代替することができることは、普段からニュースに触れている人ならばご存知のことと思います。でもそれは実際は一部の方たち以外はまだ先のことと思っているのではないでしょうか。

 完全に自動化とまでは、いかなくともほぼ、それに近いことはできている、というのが2021年2月現在における今の世界です。

 例えば、私が今ブログを書いていますが、これはWordPressで書いています。少しPCに詳しい方なら、名前はもう十分に知っていることでしょう。私はこのWordPressの存在があったからこそ、自分でもWEBに関わる仕事、創造力を活かせる仕事ができるかも知れない、と思い立ち2020年夏に職業訓練校に通うことを決意しました。

 これが無い時は、自分でサイト構築をするという作業は非常に手間がかかるものでした。ホームページビルダーというのものありますが、デザイン性がいまいちのもので、広く普及はしていませんし、それに類するものは検索エンジンに弱く、積極的に使われているとは言い難いです。

 しかし、現在は技術の進化によってITがより使いやすいものとなっています。

 そして、youtuberやブロガーには、会社組織には馴染めなかった方々が少なからずおり、簡単な道ではありませんが、表現による啓蒙活動を通して生計を立てている方々がいます。この方達はITによって自分の可能性を引き出すことができた人たちといってもいいと思います。

 私が言う「多様な人」とは、例えばこのような会社組織には馴染めなかった方々のことです。今はこのような方たちは「発達障害」的な傾向があるとされていますが、ITによって生産者となることができています。

 ホーキング博士は体は不自由ではありましたが、高度な科学技術を用いた製品によって、その能力を活かし自分の考えを表現し、世の中に貢献しました。これと同じようにITやAI技術は、日常生活がスムーズとは言い難い方たちの生産性を引き出すことが可能であると、私は考えています。

 

error: Content is protected !!